TIPモデルの紹介

共感をもっと感じて、共感をもっと活用する

TIPモデルは、治療関係における「共感」を手がかりに、セラピーが【効く状態】が生じる条件を整えるための臨床モデルです。

TIPモデルは共感を使って【効くセラピー】を可能にするモデル

どんな心理療法も条件が整わないと効果が出ない

TIPモデルは、セラピーを効果的なものにします。効果的なセッションには、決まって自然に生じる流れ(右図)があります。それは、意図的に起こせるものではなく、自然に生じるものです。

多くの心理療法は、この手順を起こそうとします。その指南としてプロトコルが実践されますが、この効果的な流れは、起こそうと思って起こせるものではありません。これらが起きるのは、援助者の手の届かない場所(被援助者の心身と脳)で起きるからです。

TIPモデルは、この流れが生じやすくするための取り組みです。TIPモデルは、この条件づくりを「スリーステップ」という非常にシンプルな構造で行います。

効果的なセッションの流れ:効果的なセッションには共通して流れがある。この流れが起きるか起きないかで【効く】か【効かないか】が変わってくる。

何かを【すること】よりも、何かを【しないこと】の方が有益

TIPモデルは3つのステップを踏むというとてもシンプルな方法論。この実践により被援助者の状態を調節し、効く流れが生じるよう促す。

スリーステップ(3つのステップ)

TIPモデルの方法論は、持続性シンクロ(Tonic Synch)、介入(Intervention)、一過性シンクロ(Phasic Synch)というシンプルな【スリーステップ】(左図)で構成されています。

スリーステップは、何か役立つ(と考えられる)ことを【すること】というより、何か役立たない(と示唆される)ことを【しないこと】の実践と言えます。援助者は、被援助者と共にいて、多くを語りません。心の援助で頻繁にある「余計なこと」をしない実践です。

これが援助者と被援助者の間に、生理的・心的なつながりを作り上げます。これが、被援助者の状態を【効く流れ】が生じるよう、整えてくれると示唆されています。

TIPモデルは全ての心理療法にとっての優秀なパートナー

TIPモデルの狙いは、共感体験を使って、被援助者の状態を整え、それによって【効く流れ】が生じるよう促すことです。これは、全ての心の援助者にとっての朗報です。どんな心理療法を使おうとも、TIPモデルは、その方法がより効果が出るようにサポートすることを意図しているからです。

現代では、様々で数多くの心理療法が存在します。それらは異なった理論や方法論を持ちます。TIPモデルは、それらの理論を否定することなく、またその方法論を邪魔することなく、スッとどんな方法にも馴染んで、その方法の効果をサポートします。

TIPモデルは、全ての心理療法の効果を発揮させるためのパートナーとなる。援助者の得意な方法を使う中にTIPモデルを織り交ぜることによって、被援助者の状態を整え、その方法が効果を発揮するよう、パートナーとしてサポートをする。